ひとりビジネスは、安売り禁止です。薄利多売では絶対に、絶対に勝てません。というお話を、トリキバーガーの原価率を根拠にお伝えします。一緒に学びましょう。
もし飲食をやるなら、マクドナルドのような価格帯では絶対に勝てません。(家族経営で誰かがタダ働きするのなら話は別ですが)
もし小売店をやるなら、コンビニ価格では絶対に勝てません。理容室をやるなら、FCと同じ価格帯では絶対に勝てません。整骨院をやるのでも同じです。
結論を言うと、そういったお店よりも高い価格帯で戦うしかありません。専門性をあげたり、お客さんとの密着性をあげることでそれを実現しましょう。でないと、働けども儲からない、バタバタ貧乏社長の出来上がりになるからです。
トリキバーガー(590円)の原価率は50%である
出典はこちらです。40分あたりで、原価率を教えてくれています。
原価率50%で黒字になるの?
原価率が50%で利益がでるでしょうか?答えは「ほとんどの場合がノー」です。
めちゃくちゃ数が売れる(ダントツの坪単価をたたき出す)か、人件費が0円か、家賃が0円かなど、特別な事情が無い限り、黒字にはなりません。これは算数です。細かい計算はこの記事では割愛しますね。
なぜ原価率は50%と高いのか?

じゃあなぜTORIKI BURGERの原価率は50%なの?というお話をしましょう。
一つ目の理由は、「それぐらいのお金をかけないと、590円で納得してくれる味を出せないから」です。だから、それぐらい素材にお金を使うんですね。美味しくないと、お客さんは二度と買いませんからね。
二つ目の理由は「まだ1店舗しかないから」です。赤字上等で始めるんです。ビジネスってそういうものです。1年回収とか、3年回収とかで始めるんです。ではどうやって黒字を出すのでしょうか?
これから店舗数を増やして、スケールメリットを出すことで、原価率を下げて、黒字を出します。沢山仕入れれば、仕入れ値が下がりますよね。それを使って適正な原価率に下げていく、ということです。おそらく30%あたりにもっていくんでしょう。
つまり、ひとり社長は590円のセットでは黒字にできない

590円でお客さんに美味しいと思ってもらいたいなら、原価率は50%かかるんです。これがプロが出した結論です。(嘘だと思うなら600円ぐらいの個人店の弁当を食べてみてください。幻滅するか、そうでない場合は原価率がめちゃくちゃ高いかどちらかです)
話をカンタンにすると、600円の商品なら、300円の原価をかけたら美味しく出来るってことです。それ以下のものは、美味しくないから、リピート利用してもらえないということです。(マクドナルドなどのフランチャイズは200以下で作っていますが、本来300円のものを200円以下で仕入れているわけです)
ひとり社長が黒字を出そうと思ったら、方法はこの2つしかありません。
- 原価率以外を極限まで下げる→たいていの場合ムリ
- 原価を下げる→まずいからお客さんがリピートしない
1つだけ、カンタンに出来る方法があります。それは「タダ働きする」ことです。結果として、バタバタ貧乏社長が生まれます。
結論、600円ぐらいの客単価では貧乏社長にしかなれないです。

じゃあひとり社長はどうする?

他の人よりも高い価格帯で戦いましょう。飲食店の例であれば、1500円、3000円、5000円、1万円、それ以上~という価格帯で戦えば良いわけです。
もちろん、それが出来る理由、つまりその値段でも売れる理由を作ることは絶対に必要です。ここに死ぬほど汗をかけるひとが、幸せなひとり社長になれます。
- でかくする
- 珍しくする
- 美しくする
- 組み合わせる
- 超ハッピーにする
これらを駆使して、高単価の設定をしましょう。
お客さんを知って、喜ばせる方法を、思考停止せずに考えてやり抜ける人がなれるんです。「安くないと売れない」という考えは「自分はしょうもないものしか提供できません」と言っているようなものです。
めちゃくちゃ厳しく聞こえるかもしれませんが、これが現実です。ひとり社長でうまくやっていきたいなら、高い価値を生みましょう。安売りではたいていの場合、ビジネスは成功しません。
この記事を書いたのは、フリーランス・自営業者の経営の家庭教師、焚き火たかじでした。あー、トリキバーガー食べたくなってきた。
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