フリーランス・自営業者にとってお客さんが離れるほど痛いことはないですよね。今回は総裁選でそれが見られたので、「なぜ河野太郎は負けたのか」から、お客さんが離れる原因を知っていきましょう。
難しい政治の話はしないので、安心してくださいね笑。「票が入らない=お客さんが離れる」ということで、わかりやすい例なので取り上げるだけです。政治の話を数行だけさせてください。
ちなみにこれを書いているのは2021年10月4日で、さきほど岸田さんが第100代総理大臣になりました。
なぜ河野太郎は負けたのか
事実をおさらいしておくと、自民党の総裁選、つまり次の総理を決める選挙がありました。そこでは「ほぼ確実に河野太郎になるだろう」という予想だったんですね。でも終盤にガタガタっと、河野太郎の票は流れて、勝ったのは岸田文雄でした。
なぜ負けたかと言うと、大きな敗因は「ブレたから」です。一貫性を失ってしまったことで、みんなが不安になってしまったんですね。これは我々にも言えることで、ブレるとお客さんは離れます。
河野太郎がブレたのは2点で、「女系天皇」「脱原発」でした。選挙が近づくにつれて、「やっぱり男系天皇で」「原発もアリ」みたいなことを言いだしちゃいました。(※各方面への忖度が要因です)
なぜブレるとお客さんは離れるのか
たとえば、「ファンを愛しています」とアイドルがコンサートで言い放った翌日に熱愛をフライデーされたらどうでしょうか?
たとえば、格式の高い料亭で、期限切れのものを出していたらどうでしょうか?
たとえば、極悪キャラのプロレスラーが、先輩のパシリなのを知ったらどうでしょうか?
いずれもドン引きしますよね。これは脳の性質からもわかっています。脳科学の権威、林成之先生によると脳は「統一・一貫しているものを好む」という性質があります。
美人が好まれるのも、マンガが1から10まで順番通りに並んでいるのが気持ち良いのも、この「統一・一貫性を好む」性質からきています。
だから、一貫していない人を信用しないし、ブレるとお客さんは離れるわけです。
エルメスがセールをしない理由
エルメスもフェンディもヴィトンもセールをしません。一流ブランドは軒並み、セールをしません。(※アウトレットは別ですよ)
ペンのブランド、モンブランはセールどころか、毎年のように金額を上げていきます。新商品が出た時の値段よりも、一年後の方が値段が高かったりします。
これはなぜかというと、ブランド=信頼を守るためです。セールをすると、それを買っているハイソサイエティの人が一気に離れてしまうからです。安売りしないことを保証しているわけです。
「セールをするブランド=絶対的なブランドではない」ので、お客さんが離れてしまうわけです。品質も値段も超一流であれば、絶対にセールをしてはいけません。世界一の商品は値引きした瞬間に、その価値を失います。
これが、ブレるということです。一流ブランドはセールをした瞬間にブレたと判断されてしまうから、それをしないのです。
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ではボク達はどうすれば良いのでしょうか?
ボク達がお客さんを失わないためにできること
まず、自分の商品・サービスはどんなものであるのかを明確にすることです。
あなたの商品は3つのどの軸か?
お客さんにとって、
- 「手軽な商品」なのか、
- 「ピッタリの商品」なのか、
- 「品質の高い商品」なのか、
これを明確にしましょう。1→3にいくほど、価格は上がります。
手軽なランチ=500円
ピッタリのランチ=1000円
品質の高いランチ=3000円
という感じです。
「品質は高いけど、手軽な商品なんです」という気持ちはわかるのですが、そうじゃなくて、この記事では「手軽=安い」という分け方を意味しています。
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あなたが手軽軸なら
もしあなたが手軽軸な商品を扱っているなら、たとえば「ドレスコード」をした瞬間にお客さんは離れていきます。たとえば、すごく時間のかかるサービスをしたら離れていきます。
手軽なものを求めているお客さんは「安くて、早くて、気軽」を求めているからです。逆に、安さを求められるので、「割引」「セール」は好かれます。安ければ並んででも買う、というちょっと矛盾した行動までとってくれます笑
でもひとり経営をしていくなら、手軽軸は生き残りが難しいです。なぜなら、大手に勝てないからです。ボクはひとり社長に「手軽軸は絶対にやめる」ことを薦めています。
あなたがピッタリ軸なら
もしあなたがピッタリ軸な商品を扱っているなら、割引をするとちょっと残念な気持ちになります。買う人は喜びますけどね。
ピッタリなものを求めているお客さんは「自分だけの」「自分にカスタマイズされた」「自分の好み」を求めています。
逆に喜ばれるのは、カスタマイズです。ラーメン屋だったら麺の固さを選べたりするのがそうです。何でも屋であることよりも、専門店の方が喜ばれます。牛丼屋でうどんを食べるのではなく、うどん専門店でうどんを食べるのを好むような感じです。
あなたが品質軸なら
あなたが品質軸なら、割引をした瞬間にその品質の信頼が下がります。たとえ素材や技術が変わっていないとしてもです。絶対に理由のない値引きをしてはいけません。エルメスの例がそうです。
他には、接客の質を落としたり、予約制なのを誰でも入れるようにしたり、むやみやたらに規模を拡大したり、これらも全てお客さんが納得できる理由が必要です。
このように、それぞれの軸で大切にするものが変わってきます。
あなたがやってはいけないことと、私が犯した過ち
どの軸であったとしても、こだわりとして訴えているもの、お客さんがこんな商品である、と認識しているものを裏切ってはいけません。その瞬間に離れてしまいます。今回の河野太郎のように。
ちょっと余談ですが、私は登録者5万人のYouTubeチャンネルを運営していました。そこではいつも内容品質の高い動画を発信していました。あるとき、内容が中途半端なものを出したことがあります。その時に、ファンの方から丁寧なメッセージをいただきました。
「今回の動画は、今まであなたが出されてきた動画の質とは大きく異なります。理由は〇〇です。差し出がましいことを言うようですが、そちらのチャンネルの品質を保つためにも、削除されることを提案します。貴チャンネルはすでに影響力を持たれているので、間違った情報を拡散することにもなりかねません。どうかご一考ください。」
私はとても反省して、その方に感謝を伝え、動画を削除しました。そして、それ以降もそういった動画が上がらないように、品質を保つことに努めました。ボクのチャンネルは品質軸だったのです。
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こういったことは、経営をしていると見失ってしまいがちなことです。ついうっかり割引をしてしまったり、品質を保つ努力を怠ったりと、ブレてしまうことがあります。
でもこういったことをせずに、一貫したこだわりや品質を保つことで、お客さんにずっと好かれることができます。それがお客さん離れを予防して、いつも選ばれるフリーランスになるということです。
まとめ
お客さんが離れるのは、ブレたときです。一貫性を保ちましょう。
そのために、あなたの商品・サービスは3つのいずれかを定めましょう。
- 「手軽な商品」
- 「ピッタリの商品」
- 「品質の高い商品」
これに必要な一貫性を保つことが大切です。
そしてそれに加えて、「自分のこだわりの部分」を保ち、お客さんに好かれ続ける道を選びましょう。この記事を書いたのは「個人事業主の売上をあげ続ける家庭教師」焚き火たかじでした。https://twitter.com/takibitakaji
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