ボクが働く理由(書き下ろしの読み物です)

たかじのコラム

僕は自営業一家に生まれ育ちました。両親、兄、従業員が毎朝うちに来て、ダスキンのお店をしていました。だから小さな頃から「仕事」とすごく近かったんですね。8時になると朝礼が始まります。そしてダスキンの経営理念をみんなで唱和します。「一日一日と今日こそは!~~~」てな感じです。

毎日聞いていたので、覚えてしまいました。

ダスキン公式HPより うちの両親は創業者の鈴木清一さんに惹かれたそうです

子供の頃のぼくには、それが凄くカッコよくみえました。事務所で伝票を切ったり、お客さんに電話をしたり、倉庫から今日のマットやモップを用意して、イキイキと働く姿を見ながら、そんな大人になりたいと憧れました。

うちで働いている人たちは、時々けんかもしていたけれど、全部お客さんの為でした。「こんなマットのデザインはダメだ」「でも予算的にこれはできないでしょ」表面的にはケンカをしているけれど、それは良いサービスをしたい、という意見の交わし合いでした。

すべての電話に元気に出る兄の姿。契約が取れた!とみんなが拍手する姿。汗をかいた後に、コーヒーとタバコで休憩して談笑している従業員さんの姿。掃除の現場では、ポリッシャーという床を磨く機械を巧みにあやつる姿、どれもボクの憧れでした。

そんなダスキンもバブルがはじけてから、従業員さんが1人、また1人と減り、営業車も、倉庫のマットの量もどんどん減って、大学生になるころに倒産してしまいました。

仕事が下降線になると、みんなの表情も曇ることが多くなりました。お客さんへのサービスのためじゃないケンカも増えていきました。高校生だった僕はそんな姿を見ながら、悲しい気持ちになっていました。

でも僕は、キラキラ働いていた大人たちへの憧れは消えていませんでした。将来は会社員としてではなく、自分で仕事をしようと思うようになっていきました。

ここから少し暗くなるのですが、戻ってきますので少しお付き合いください。悲しいときー。(いつもここから風)

悲しいときー。
人がチャレンジや、やりたいことをあきらめたり、いろんなことを仕方なしにやりながら生きていく姿を見たときー

悲しいときー。
学生時代にあんなにキラキラしていた同級生が、会社に入って数年経ったら、会社の愚痴ばかり言っていたり、やる気も失って、目的も目標も失っている様子を見たときー

悲しいときー。
飲食の天才とも思えた店長時代の教え子が10年後に、「もう飲食はイヤ」と言い、「部屋にこもってプログラミングをやりたい」、とうつむく顔を見たときー

悲しいときー。
バスケを一生懸命がんばり、キラキラしていた子と大きくなって再会することがあります。そんな彼らが「ブラックじゃない企業で働きたい」とボソボソ言ったり、「吉本新喜劇が大好きで女優になりたいけど、大学とかちゃんといかないといけないんでしょ」と、夢をあきらめかけている姿を見たときー

最初に書いた、周りの人たちの姿は、昔見た家族や従業員さんの姿とオーバーラップしていて、ボクは勝手に重ね合わせているのかもしれません。

だから、やりたいことをやって、うまくいっている大人を増やしたいと考えています。そうすれば、みんなの勇気になるし、先生になるし、応援者になってくれるからです。

まずは就職して、プロ店長として2年間いろんな現場で経営を実践しながら学んできました。吐きそうになったし、血尿も出たし、横断歩道で「轢かれて休みたい」と思ったりもしましたが、なんとか頑張りました。

(プチコラム)会社員を2年やってつくづく実感したこと


会社とはなんと生きづらい場所なんだと。やりたくもない仕事のために朝から晩まで働いて、乗りたくない電車に乗って、歩きにくい靴を履いて、シワになったら困る服を着て、求められる結果を出すために同僚より頑張って、必要とされるスキルを手に入れるために努力をして…


よくもまぁ2年も続いたと今となっては思いますが、要するに社会不適合者だと気づきました。ムリムリムリムリ。しんどすぎる。週1か2しか休みないなんてあり得ない。かと言って、もっと退屈な職場、毎日同じことをやるような安定した職場なんて、もっと行きたくないし。

てなわけで、やりたくないことをイヤイヤやるよりは、やりたいこと、自分で思ったことを、やりたいときにできる自営業を選ぶしかなかった、ということもあるのかもしれません。

当時の上司や
同僚は良い人たちでしたし、なんの恨みもないし、むしろ感謝しかないです。そこは誤解されなきよう。そんな恵まれた人たちの中でも、ボクにとって会社という学校みたいな仕組みは無理だと思いました。そんなにストレス耐性強くない。

そして自営業を立ち上げました。「経営を学びまくった俺がやるんだからうまく行くに決まってる」自信満々でした。

でも蓋を開けてみると、ぜーんぜん仕事が入りませんでした。チラシをまいたり、ホームページを作ったり、営業にいったり、作業量だけは人一倍やったはずが、ぜんぜん売上に繋がりませんでした。

結婚式の招待状がくると「また3万円なくなるわ。痛い」と思い、同級生との飲み会も劣等感を感じて参加しにくい。財布も痛いし。そんな生活が続きました。

2,3年経った頃からようやく上向きました。そして10数年つづけて、合計4つの事業を立ち上げました。(黒字になったのは2つですけどね)結婚もして、奥さんも仕事をやめて、週2労働で年に2か月は旅行をするような生活を手に入れる事もできました。でもしばらくすると、目指していたはずのこの生活が、退屈になりました。

そしてそのころコロナがどーんと直撃しました。笑うぐらいにボクの事業を破壊してくれました。

だからもう一度、人生を考え直すことができました。ウネウネうねうね、ウネウネうねうね、「俺はいった何がしたいんだろう。なにをやり遂げたら人生良かったって死ねるんだろう」

心理学を学び、ひすいこたろうさんの本に出会い、たくさんの偉人の本や伝記を読み、自分を見つめたり、分析したり、いろんなアプローチで徹底的に自分と向き合いました。(ボクは理屈ニンゲンなので、理屈がわからないと動けないのです)

そしてたどり着いたのが今の仕事です。ボクの目的はこれです。

「キラキラした大人を増やすこと。そうすることで、みんながチャレンジする世界になってさらに面白いものを世の中に増やすこと。そしてそんな人たちと焚き火を囲んで爆笑の宴をすること」

人生でこれが出来たら死んでもいいな、と思いました。学生時代のように、面白い奴といっしょに遊びたいんです。チャレンジしてる奴は面白い。いっぱい失敗してるから、どの話も面白い。でもチャレンジしてるからイキイキしてて、会うたびに成長していて、一緒にいて楽しい。

そして、宴がしたいんです。ボクは最終的に、酒を飲みながら宴がしたいんです。そんな私利私欲を満たすために、人生を使うことにしました。

あ、今初めて気づきました。そう、小さなころに見た、コーヒーとタバコで談笑している従業員さんの姿が、ボクの憧れで、カッコいい大人だったんです。それがやりたいんです。そうであり続けたいんです。

やりたいことをやって、汗をかいて、一生懸命働く大人はカッコいい。そしてその後に飲む酒は最高にうまい。

ボクがやりたいことは決まりました。次に考えたのは逆のことです。つまり、どうすれば人に必要とされるかです。ボクのやりたいことと、誰かに求められることの重なるところに、ボクの役目があるはずだからです。

ボクの強みはなんだろう?と考えたらわかりました。ボクは経営を良くすること(ヤバイ店の立て直し&新店の立ち上げばかり)を飲食店で山ほどチャレンジしてきました。そして事業を4つ、細かいことを含めたら(倒産後のオカンの事業も手伝ったり、友達の塾の立ち上げを手伝ったり)もっと沢山立ち上げました。

あと、勉強が大好きで、アイデア出しとか、分析とか、寝ずに考え続けます。頭脳労働がボクの強みです。動くのも好きだけど、吐くし、倒れるし、ニートになるし笑、寝ずにやるほどじゃないから強みじゃない。

逆にボクの弱みはなんだろう?と考えたら、これもわかりました。これは自分の意見を強く通そうとしすぎることです。これじゃあ、相手にとっては押し付けになっちゃう。あくまでも相手に独り立ちしてもらうことがゴールだから、自分で全部考えちゃいけないんだな、と。さじ加減を絶妙にしないといけないな、と。

それじゃ、求められることは「仕事を良くすること」もっと言えば「自分のやりたい事業で稼げるようになること」。それを「ボクのアイデアではなく、相手の成長によって実現すること」。これだなと。(店長としてバスケコーチとして、人育ての社団法人立ち上げなど、足掛け12年ぐらい人育てもやってきましたしね。)

でも「これをやるにはまだまだ知識が足りない。経験則じゃダメだ。応用が利かない。普遍的なものじゃないと、誰でもイケるノウハウにはならない」そう思いました。

そこから、経営、マーケティング、集客、セールス、人生哲学、仕事論関連を中心に学びまくりました。半年以上かけて、100万以上かけて、受験のころ以上にインプットとアウトプットを重ねてきました。そしたら2つのことに気づきました。

1つ目は会社向けのものが多い。ひとり社長向けが少ない。
2つ目はどれもコトバが難しい。かしこい人が書いてるから。

だから、ボクはそのすき間に入り込むことにします。(人と同じことをやっても燃えないので、誰もやってないことしかやりたくない性分のようです。)自営業者やフリーランスに向けて、極力やさしいコトバでシンプルにできるノウハウにしようと。

そして機は熟したので、スクールを始めました。自分も含めて、今の生徒と一緒に、全員が本当に稼げるノウハウを確立します。まだまだ課題は多いですが、シンプル&わかりやすい&誰でも継続して実践しやすいパッケージに仕上げます。(そんなもんあるのか?って言われそうですが、ひとり社長って会社と比較して利益出すのカンタンなんです。だってモチベーションの高い社員が1人でやってるようなもんですから。ま、今は仮説ですが。)

そして7年計画で全国に「ひとり社長のシンプル経営マスター&インストラクター」(仮)を誕生させます。

「世の人は我を何とも言わばいえ。我がなす事は我のみぞ知る」坂本龍馬が言ったとされる、このコトバを胸に、しっかり肚を決めて、腰を据えて、長い目でやっていこうと思います。

人の生き方・働き方に変革を(ちょっと)起こします。

理屈ニンゲンの独り言にお付き合い、ありがとうございました。これがボクが働く理由です。「自分なら会社に行かんでも、楽しく生きれる社会を作れる」という独善的な考えで頑張ります。(独善的ではないやり方で)

あなたが働く理由はなんですか?

集客の極意はツイッターでどうぞ。https://twitter.com/takibitakaji焚き火たかじ

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